保護犬との暮らしの始め方
保護犬って気になるけど実際どうやって飼うの?
保護犬の里親募集から愛犬チロルを我が家に迎えたの日をきっかけに、なんとなく過ごしていた日々がとても彩(いろどり)のある毎日に変わりました。
物心がついた幼少期から、ずっと飼いたかったわんこ。
犬を飼ったことのある方なら、そんなの当たり前だと言われることだと思うのですが、わんこは飼ってみるとほんとうに想像以上に可愛いですし、犬と暮らさなければ味わえなかったくさんの幸せや感情を私たちに与えてくれます。
もちろん可愛いだけで飼えるほど、動物たちの命は軽くありませんし、安易な気持ちで迎えるのは私たち人と犬、双方にとっても悲しい結果になりかねません。
命ある生き物を引き取り育てるということは、それ相応の責任が必要です。
私の経験がどこかの誰かのきっかけになればと思い、
保護犬を迎えるにあたって、私が経験したことや愛犬との日々を綴って行きたいと思います。
保護犬の存在を知ったきっかけ
私は高校を卒業した後、動物の専門学校を卒業しています。
その時に、行き場をなくした動物たちを保護するアニマルシェルターや保護犬の存在を知りました。
そこのシェルターには、愛護センターで処分される寸前で保護された子や、飼い犬だったけど飼い主に飼育放棄された子や、望まれない妊娠で生まれ捨てられた子など様々な理由で保護された動物たちがいました。
心や体に傷を負った子たちを里親に出せるように社会化トレーニングをしたり、また状態がひどく里親が見込めない子たちは終生こちらのシェルターで過ごすことができるという場所でした。今も全国のシェルターで新しいお家を探すワンちゃん猫ちゃんがたくさんいます。
ペットショップで可愛らしい子犬たちが展示されている裏側で、殺処分される動物が絶えないというこんな悲しい現実もあるんだと知りました。
そんな経験もあり、犬を飼うという話が私たち夫婦の中で現実的になってきたとき、犬を買うのではなく、保護犬の里親になるという選択は自然の流れでした。
保護犬を迎えようかなと考えた時の探し方
私が学生時代の頃と比べ、今は保護犬という言葉の認知もかなり上がってきたように思います。
保護犬を迎える場合の選択肢
・動物愛護センターに行く
・譲渡会に行く
・保護犬カフェに行く
・里親募集サイトで探す
インターネットがなかった時代でしたら、直接愛護センターに行くという選択肢が主だったかと思いますが、今の時代、選択肢はたくさんあります。私の場合は、最終的にはネット検索で見つけた里親募集サイトで、現在の愛犬と出会うことができました。
内部リンク:保護犬の里親募集サイトを見るときのポイント で別途記事作る?
内部リンク:保護犬カフェってどっんなところ? で別途記事作る?
保護犬を選ぶ際に事前確認したこと
保護犬を迎えることに決めた。
でもたくさん保護ワンちゃんがいる中でどうやって選んだらいいんだろう。
真面目に里親になることを検討し始めた時に、そんな小さな疑問が出てくるかもしれません。
私の場合は、元保護犬である愛犬チロルを迎えるまで、犬を自分で飼うという経験はしたことがなく、もちろん保護犬を迎えるのも初めて、という状態からのスタートでした。ペットショップで購入するのではなく、保護犬の里親になろうと決めていたので、保護犬の中から選ぶということは決めていたのですが、それ以外は犬種は絶対この犬種じゃないとダメ、などというようなこだわりもありませんでした。
住まいが賃貸マンションでペット規約がありましたので、その内容は事前に確認して小型犬で検討することに決めました。
その他、私たちが個人的に保護犬を選ぶ際に確認したこととして、
成犬であること
トイレトレーニングができているか
無駄吠えがないか
子ども慣れしているか
一人でお留守番できるか
こちらの5点をチェック項目として検討する際の参考にしました。
保護犬を引き取るには審査がある?
子犬をペットショップから迎えたり、ブリーダーから購入する場合、特別な審査はありませんよね。
ペットショップやブリーダーから購入する場合、見た目も良く、子犬で若く、血統書も付いていて、、となるとその生体は結構な高額で販売されていますが、保護犬の場合、生体そのものには代金はかからないことが多いです。だからと言って無料というわけではなく、今までその子にかかった医療費やワクチン代、去勢・避妊手術費を、譲渡費用や寄付としてその団体や個人に支払います。
ただし、保護犬の里親となる場合には、代金を支払えば誰でも里親になれるというわけではなく、その人が保護犬の里親になるにふさわしいかの審査がある場合がほとんどです。
なぜ審査があるのかというと、保護犬となった多くのわんこ達の背景には、悲しい辛い過去の体験をもつ子も少なくないからです。
愛護センターで殺処分ギリギリのところで助け出されたり、飼い主の飼育放棄であったり、悪徳ブリーダーの劣悪な飼育環境のもと何年もケージに閉じ込められてお散歩もさせてもらえず育っていたり、震災で何もわからないまま飼い主さんと離れ離れになったり、、たくさん怖い体験をして、それでも運良くボランティアさん達に見つけてもらい、なんとか助け出された子たちです。
そんな悲しい辛い過去を背負った子たちに、もう二度と同じ思いはさせたくない!!というボランティア団体のスタッフさん達の思いから審査にはある一定の条件が課されているところが多いです。
内部リンク:保護犬を引き取る際の譲渡条件ってどんなの? で別途記事を作る?(下記のような内容)
保護犬を迎えるにあたって準備するもの
私の場合は、引き取った愛犬は子犬ではなく6〜7歳の成犬でしたので、パピー時代のみに必要なものは準備の必要がありませんでした。
下記は、保護犬が我が家にくる前に私が準備したもの一覧です。
玄関に設置する脱走防止用ゲート
キッチンに入ってくるのを防ぐためのゲート
首輪
リード
八の字ハーネス
サークル
ケージ(寝床)
ケージに入れる犬用の毛布など
ペット用食器
給水器
ドッグフード(まずは食べ慣れているもの)
トイレシート
必須ではないですが、季節的に寒くなってきた時期だったので防寒対策のための洋服も念のため準備しました。後から買い足したものもありますが、ひとまずこれらがあれば準備はバッチリです。
内部リンク:準備するものオススメ10選
保護犬を迎えるにあたっての心構え
保護犬として迎えた子は、子犬の頃から温かい家庭で飼われている犬とは違って、人間に可愛がられたという経験が少ない子が多いので、初めはなかなか懐かなかったり、ケージから出てきてくれなかったり、食欲がなくてご飯を食べてくれなかったり、中には人間を怖がって牙をむいたり唸ったりするケースもあります。ボランティアさんには、この子はある程度人馴れができています、と聞いていたのに、家にくると初めての場所に犬も怖がってしまい、元の怖がりさんの状態に戻ってしまうということも考えられます。
まさに、うちの子がそうで、いざボランティアの預かりスタッフさんが帰ると、ケージにこもり、出てこなくなりました。ご飯の時にはのっそり出てくるのですが、それ以外はほぼケージの中から出て来ず、ケージの中からこちらの様子を伺ってじっとしていました。
我が家の愛犬チロルは、もともとペットショップに並んでいる子犬たちを生むための繁殖犬で、繁殖適正の年齢を超えて商品としての価値がなくなったため、繁殖引退犬としてブリーダーから保護された後、2ヶ月ほど預かりボランティアさんのところで社会化トレーニングも兼ねて過ごしていたのですが、やっと慣れてきた頃に里親希望している我が家に連れてこられたのです。
犬からすれば、また捨てられちゃうの?と不安になったのでしょう。この人たちは危なくないのかな?優しくしてくれるのかな?と私たちの様子を見ていたのだと思います。
それからの日々は距離が少しづつ縮まるように、チロルと私たちとで小さなコミュニケーションの積み重ねです。そして2週間くらい経ったある日、ふらっとリビングに出てきたかと思うと、なんと私たち夫婦が座っている真ん中にあるブランケットにそっと座り横になったではありませんか。その時の感動ったら、、今でも忘れられません!!それからはケージだけに閉じこもることはなくなり、リビングでもくつろぐ時間が少しづつ増えるようになりました。
保護犬を迎えるときの心構えとして、私たちが気をつけることは、まず焦らないこと!
焦りはワンちゃんにも伝わります。焦らずにその子のペースを待って、そして犬への敬意を忘れず愛情を持って接すること。
あなたの愛情はきっとその子に伝わります。じっくり向き合って付き合っていきましょう。
保護犬の里親になって
愛犬チロルが我が家にきて、5ヶ月が経ちました。たった5ヶ月かもしれませんが、それはそれは濃い毎日です。お見合い(犬と里親希望者との顔合わせ)でボランティアさんに連れられて我が家で初めて対面した日、ネットで見た写真より、うんと可愛い子チワワが我が家にやってきました。まだお出かけにも慣れていないため、所構わずおしっこをしてしまうかも知れないので、カーペットなど部屋にあるものは全てしまっててもらったほうがいいかも知れません、と顔合わせの前段階で言われていたので、カーペットもなく何もないがらんとした部屋でのご対面(笑)
この子が犬生の半分を過ごしてきた辛かったであろう環境や経緯を聞いて、絶対に私がこの子を幸せにすると心に誓いました。それからの日々は、このブログのタイトルにもありますが、何でもない日々がとても彩のある毎日に変わりました。いろんな表情を見せてくれる愛犬に、毎日癒されています。保護犬の里親になって、この子を幸せにすると誓った私ですが、それ以上に、愛犬が私たちに幸せを運んできてくれたと感じずにはいられません。